施術データ:ケース1 ジアミンアレルギー①

2018.5.13初来店のY様のケース

 

状況

今まで通常の白髪染め(パラフェニレンジアミン配合2剤式アルカリカラー)をずっと施術してきた

途中から痒みが出るようになる

それでも繰り返した結果、頭皮以外(のどや胸上部等)の場所に赤みを伴う痒みが出るようになり皮膚科を受診、ジアミンアレルギー判定を受ける

それでもまだ白髪を染めていきたいという意向から、ヘナで施術

オレンジがどうも嫌らしく、インディゴ(南蛮アイ葉)をミックスして茶系にする

最初はよかったが2,3回目で痒みを伴うようになり、怖くなって当サロンにご来店

頭皮全体がピンクがかっており、軽い炎症を起こしている

ぼんのくぼから襟足にかけては痒みを伴っている模様

耳後ろにも赤味あり

検証・考察

・ジアミンアレルギーの判定を受けていることから、カラー剤の方向性を考える

(ジアミンアレルギー判定を受けている場合、通常のパラフェニレンジアミンカラー剤だけではジアミンアレルギーを再度起こしやすいため、ノンジアミンアルカリカラーをミックスしてジアミンの量を調整しながら、ギリギリアレルギー反応が起きない量を見極めることが大切に思う)

・この過程は1回では検証できないため、当サロンの取り組み方を伝え、これからの施術方向をお客様と詰めていく作業になる

ジアミンアレルギーはⅣ型アレルギーであり、症状が悪化していない場合Ⅰ型アレルギーのように即座に反応が起こることは少ない(感作が成立するまでに時間がかかる)。これがジアミンアレルギーが1型アレルギーだとすると、対処が相当難しくなる

よって、ジアミン量の調整と頭皮に薬剤がつかないようにするグレスタッチ(ゼロタッチ)の正確性が最も有効になると考えられる(当サロン内での今までの経験上)

その旨も伝えながら、実際の作業に入る

 

1,前処理

グレスタッチに入る前の前工程として、専用のローションを使用し髪と頭皮のph値を弱酸性に整えていく

カラー剤に含まれるアルカリ剤や過酸化水素による刺激炎症を抑えるため、炎症を抑える効果のあるグリチルリチン酸ジカリウム配合の専用ブロック剤を頭皮全体に入念に塗布

2,施術

グレスタッチを行ってカラー剤を塗布していくが、ジアミンアレルギーを起こしたことがあるので、通常のグレスタッチよりも頭皮から3ミリほど離しながら慎重に塗布

(ジアミンアレルギーを起こしたことがある方は、この作業が一番重要かつ慎重さが求められる)

3,お流し

襟足から流しを始める

まんべんなく全体をシャワーで流し手から、カラー剤の中和作業に入る

その後、シャンプーイングに入るが、けっして頭皮をこすらないように髪をこすらないように揉みこむように洗髪していく

4,仕上げ

弱酸性のローションを全体に噴霧し、仕上げていく

 

5,その後

後日、襟足付近に痒みが少し出たとのことから、次回はこの部分のグレスタッチ作業を詰めていくことにする

あわせてカラー剤のジアミン量も合わせて調整していくことにする

 

都度お客様に合わせた作業を詰め合わせていき、最適な施術法を探していく

7年以上通われているが、ジアミンアレルギーは進行していない模様

季節によっても差があるので、常に慎重さが求められる

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