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ヘアサロン サカシタウィードの大坂です
湿疹・皮膚炎は体質によって生ずる内因性と、外の物質に触れたり、日光にあたって生じた外因性のものがあります。
前者はアトピー性皮膚炎が、後者には接触性皮膚炎、俗にいう「かぶれ」があります。
接触性皮膚炎には、「刺激性皮膚炎」と「アレルギー性皮膚炎」があります。
「1次刺激性接触皮膚炎」は、原因物質に触れることで湿疹を起こします。
原因物質自体が持つ刺激や毒性によって起こるため、アレルギーに関係なく誰にでも起こりえます。
「アレルギー性皮膚炎」は、原因物質(アレルゲン物質)に繰り返し触れることで、湿疹・かぶれが現れます。
白髪染めによる湿疹・かぶれには、この「刺激性皮膚炎」と「アレルギー性皮膚炎」とがあります
刺激性皮膚炎を引き起こす物質として
・アンモニアやモノエタノールアミンなどのアルカリ剤
・2剤に含まれる過酸化水素
アレルギー性皮膚炎を引き起こす物質として
・パラフェニレンジアミン系酸化染料
などがあります。
薬の塗布中からピリピリしたり、痒みが出たり何らかの刺激を感じるのが「刺激性皮膚炎」で
およそ2日後に湿疹などの「かぶれ」の症状が現れるのが、アレルゲン物質でもあるパラフェニレンジアミンによる「アレルギー性皮膚炎」と思われます。
アルカリ剤や過酸化水素による刺激性皮膚炎は誰にでも起こりえるもので、その日の体調により刺激の大小がありますが、ひどいかぶれになることは稀だと思います。
気を付けなければならないのは、パラフェニレンジアミン系酸化染料による「アレルギー性接触皮膚炎」でしょう。
繰り返し触れることによりそのリスクは高まりますが、20年以上お客様を見ていて、発症しない人は多数いるように見受けられます。
しかし、中には途中でかぶれてしまう人がいることは事実としてありますので、繰り返し白髪染めをする薬剤の中のアレルゲン物質が少ない方が、より発症するリスクを遅らせることが出来るのではないかとも思います。
これには、そのリスクを考えてジアミン染料を通常の約半分に抑えたものなどがあります。
このアレルギー性接触皮膚炎に一度でもかかってしまうと、その後通常の白髪染めは使用できなくなります。
この場合、ヘアマニキュア・カラートリートメント・非酸化染料(オハグロ式白髪染め)・100%植物使用のみのヘナなど・ジアミン不使用によるHC染料を使用した植物系染料・ノンジアミン系酸化染料等を使用することが望まれます。
どれも黒髪を明るくすることはできませんが、白髪をカバーすることはできるものです。
すべて一長一短はありますが、ご自分に合ったものを美容師と相談しながら決めるとよいでしょう。
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大坂正樹