いつもお読みいただきありがとうございます。
毛髪診断士の大坂です
港区で一番アレルギー問題に取り組んでいる美容院です
多分。ですが・・・
美容院でアレルギーって言うと
真っ先に思い浮かぶのが
パラフェニレンジアミン(カラー剤に含まれる)によるカブレ
まあ、ダントツです
じつは、これだけじゃないんですよね
アレルギーの原因は。
たとえば
染毛剤、パーマ剤、シャンプー、ヘアスプレーなどの頭髪用製品
ハサミなどの金属製品
手袋や輪ゴムなどのゴム製品
などなど
美容院には
アレルギー性接触皮膚炎の原因となりうる
多数のMONOにあふれてます
でもこれ、一番危ないのが美容師です
手荒れに悩んでる美容師のことを
聞くことは少なくないんですが
まずは、シャンプーなどの界面活性剤を使った水仕事が多く
乾燥、亀裂に始まり
カット、染毛、ブロードライの一連の作業で
皮脂の脱落や皮膚のバリア障害から
皮膚の乾燥、角化、亀裂、鱗屑などの
刺激性皮膚炎が起きます
刺激性皮膚炎を生じた皮膚からは
染毛剤やパーマ剤がかんたんに皮膚内に侵入し
感作がおきて、アレルギー症状となってあらわれます
アレルギー性接触皮膚炎では
痒みを伴った紅斑、丘疹、小水疱、びらん、痂皮
などの急性湿疹がおき
慢性化すると苔癬化します
さらに、皮膚炎は
手部から前腕にとどまらず
四股、体幹にも波及することもあります
こうして
洗髪作業が多い就業後6か月以内の美容師や
アトピー性皮膚炎を有する美容師がやめていきます
ときには
染毛剤成分による即時型アレルギーを生じて
就業中に蕁麻疹や息苦しさを生じることもあります
こんなアレルギー性職業性接触皮膚炎が多い美容師だからこそ
お客様に伝えなければいけない
お客様にはなってほしくない
という思いでいっぱいです
ある医院での統計ですが
美容師のパッチテストの結果で
パラフェニレンジアミンの陽性率が65,4%
で最も高く、次いで
パラアミノフェノール 34,6%
システアミン塩酸塩 30,8%
硫酸パラメチルアミノフェノール 26,9%
硫酸トルエン2,5ジアミン 26,9%
ニトロパラフェニレンジアミン 23,1%
と報告されています
ほとんどが、永久染毛剤と言われるヘアカラーの染料で
とくにパラフェニレンジアミンが抜き出ています
そんな中で、唯一パーマ剤である
システアミン塩酸塩の陽性率が高いことが
見過ごせませんね
システアミンて、異様に臭くて髪にずっと残るんですよ
やっぱりねって感じです
今はまだ夏で湿気が多く
皮膚が乾燥しにくいからいいんだけど
これから乾燥時期に向かい
手洗い、手指消毒を頻繁にやって
手が乾燥してくると・・・
想像つきますよね
はやくコロナ騒動がおさまって欲しいものです
ここまでお読みいただきありがとうございます
参考文献
日本毛髪科学協会発行「皮膚と美容」Vol.52
美容師の職業性接触皮膚炎:特にパーマネント・ウェーブ用剤中のシステアミン塩酸塩によるアレルギーについて 西岡和恵、小泉明子、瀧田祐子
を参考にさせて頂きました